「レゴ(R)シティ アンダーカバー」のクリア感想・レビュー(ネタバレなし)

本ページには事業者が提供する商品情報などに基づくプロモーション、広告が含まれています。
スポンサーリンク

ゲーム「レゴ®シティ アンダーカバー」(ニンテンドースイッチ版)のレビューです。

ストーリーの中核などにかかわるネタバレはありません。基本的なシステムや難易度、プレイしてみての印象などについて評価、ご紹介していますので、購入前のご検討などにご覧ください。

「レゴ シティ アンダーカバー」は、もともと2013年にWiiU用に発売されたゲームタイトルで、今回購入したのは、その後2017年6月に発売されたニンテンドースイッチ版の「レゴ シティ アンダーカバー」です。

こちらは従来のWiiU版の移植に加えて、オフラインでのマルチプレイに対応したものとなっており、PlayStation 4(PS4)、Nintendo Switch(ニンテンドースイッチ)などのプラットフォームで発売されています。

今回はダウンロード版を購入しました。

では以下よりゲーム「レゴ シティ アンダーカバー」のクリア感想・レビューです。

ゲーム「レゴ®シティ アンダーカバー」レビュー

今回プレイしたのはニンテンドースイッチ(Nintendo Switch)版の「レゴシティ アンダーカバー」です。

レゴシティアンダーカバーの世界について

レゴ®ゲームには、ハリーポッターやバットマン、レゴムービー、アベンジャーズなどの映画作品や人気キャラクターとコラボしているシリーズなど、多くのゲームタイトルが発売されています。

今回のこの「レゴ シティ アンダーカバー」は他の作品などとのコラボ作品ではなく、レゴ ブロック製品である「レゴシティ」の世界観として、オリジナルのキャラクター、ストーリーでゲーム内容が構成されています。

「レゴ シティ」シリーズは、レゴ製品の中でも比較的古くからあるテーマで、警察署や消防署、電車や飛行機、バスやトラクターなどはたらくくるまや船やボート、レジャーなど、現代の街をモチーフになじみやすい建築物や乗り物などが登場するシリーズです。

大人の方も子供時代を懐かしんで思い出す方も多いのではないでしょうか。幅広い層になじみが深く、大人から子供まで、男の子や女の子でも楽しめるテーマであると思います。

なお、余談ですが「レゴシティ アンダーカバー」のゲーム内の主人公である「チェイス・マケイン」は、レゴ製品のキャラクター(人形/ミニフィグ)としても実際に登場したことがありました。

ゲームにはチェイスマケイン以外にも実際のレゴブロック製品の元ネタが大量にちりばめられていますので、気になった方は過去のレゴ製品を調べてみてはいかがでしょうか。

  • 型番:60138
  • ピース数:294

警察のパトカーとヘリコプターをモチーフとしたセットです。

ゲーム「レゴシティ アンダーカバー」の主人公にもなっている「チェイス・マケイン(チェース・マッケイン)」がミニフィグとして付属しています。

オープンワールドのゲームシステム

「レゴ シティ アンダーカバー」ゲームのポイントとして、オープンワールドのゲームシステムが挙げられます。

オープンワールドは、ゲームで遊べる全体のマップが大きくつながっており、マップの移動やステージの切り替えなどがなく、縦横無尽に歩き回れることが大きな特徴となっています。

個人的に今回の「レゴ シティ アンダーカバー」の最大の評価ポイントがこのオープンワールドのシステムでレゴ®の世界を再現したことではないかと思います。

本作では、主人公の警察官チェイス・マケインが脱獄犯レックス・フューリーを逮捕するために、レゴシティを舞台に潜入捜査や仕掛けを解いて事件を解決していくというメインストーリーが用意されています。

基本的には、このメインストーリーに沿ってゲームを進めていくことで、主人公が使える変装やスキルが増えていくので、メインストーリーをまずはクリアしてからオープンワールドで遊んだり、ストーリー部分の仕掛けのコンプリートに繰り返しチャレンジしていく進め方になると思います。

オープンワールドといっても、ゲームによっては歩き回れる範囲の違いや、ストーリーの進み具合になどにより行動の制限が設けられているものがあり、このレゴシティアンダーカバーでもストーリーに応じて自由に訪れることができるエリアやミッションが増えていくような仕組みを取っています。

ただ、これまでのレゴ ゲームは、ストーリーをチャプターごとに切り分けたステージを順番にクリアしていくステージ制が採用されたものがほとんどであったため、今回のオープンワールドのシステムは、これまでのゲーム体験とは大きく異なる驚きがありました。

変装によるキャラクタースキルの変化

メインストーリーが進行していく中で、主人公のチェイス・マケインは、捜査のための「変装」を行います。(チェイスは変装による潜入捜査の達人。)

この変装はボタンひとつで切り替えることができ、変装中のキャラクター(職業)によって使えるスキル(能力)が異なります。

たとえば、農場作業員に変装することで、ニワトリの卵を発射したり(武器のように使える)、羽ばたくニワトリの足につかまってジャンプの飛距離を伸ばし、より遠くの足場に向かって飛行することなどができます。

また、泥棒に変装して、カギのついた扉を無理やりこじ開けたりすることも。(あくまで潜入捜査です)

これらの能力を切り替えていくことで、普段の警察官の状態では潜入できない場所に潜入できるようになり、新しいエリアに進んだり、さらに新たなスキルを手に入れることができるようになっています。

レゴ ブロックでつくられた世界観

また、「レゴ®ブロック」という世界観ももう一つのポイントで、建物や乗り物の一部などはプレイヤーキャラクターであるチェイスの攻撃などによって破壊することができ、派手にばらばらに砕け散ります。

実際のレゴ ブロックがぶつかるようなカチャカチャという効果音も心地よく、レゴ ブロックでできたいろいろなものを叩いて壊して画面上にブロックが散らばっていく様子は何とも言えない爽快感があります。

また、実際のレゴ ブロックが持つ作る楽しみもゲームでは大きなポイントとなっており、集めたパーツをアレンジしたり、画面上の仕掛けをブロックを入れ替えて作り替えたりとゲームの進行やコレクションの要素が実際のレゴの楽しみともしっかりリンクした作りになっています。

レゴ シティアンダーカバーは誰にオススメ?

レゴ シティアンダーカバーは大人でも子供でも楽しく遊べるような工夫がいくつもあります。

これからレゴ シティアンダーカバーの購入を検討している方に向けて、ゲーム内容や難易度について少しまとめてみました。

ゲーム内容はお子さま向け?大人向け?

レゴ シティアンダーカバーはお子様が十分楽しめるようなゲーム内容になっていますが、大人の方が遊んでも十分歯ごたえのあるゲームになっています。(一部表現、対象年齢について後述あり)

ゲームの全容についてですが、ゲームに詳しい方であれば「グランド・セフト・オート(GTA)」シリーズに例えるとわかりやすいかもしれません。

街を自由に動き回り、クルマなどの乗り物を自由に乗り回して、街中で武器をぶっ放して暴れまわることができる点はGTAシリーズに似ています。

ただ、GTAの主人公が犯罪者であることに対して、レゴ シティアンダーカバーの主人公であるチェイスマケインは警察官。

盗むのではなく、警察官の権限としてあらゆる乗り物を接収し(警察手帳を出して走っている車を無理やり停車させることもできる)、不法侵入ではなく捜査活動としていろいろな場所に立ち入り、暴力ではなく様々な捜査アイテムを使って悪人に立ち向かうことで、レゴ シティの中で好き放題の行動が許されています。

ゲームシステム、操作性のほか、爽快感、楽しみ方はこの「GTA」に近いといえます。

ただ、ストーリー構成やアクション表現などはしっかりとレゴ ブロックの世界観に合わせられています。もちろんですが直接的な残酷表現などは一切ありません。明るく愉快に楽しめる内容です。

犯罪的行為の表現などが抑えられている一方で、ゲーム内での過激なアクションなどは前述のブロック破壊などのハチャメチャ行為に置き換えられており、ゲームとしての爽快感も非常によいバランスで十分に保たれています。

ゲームシステムとして評価の高いGTAシリーズを、お子様でも一緒にワイワイ遊べるゲームに構築されたのがこのレゴ シティアンダーカバーといえるかもしれません。

男の子も女の子も含め、お子様が安心して遊べる内容になっています。

ニンテンドースイッチ版にはレーティングマークとしてCERO Bの「12歳以上対象」の年齢区分が設定されていますのでご注意ください。

警察と脱獄犯を題材としたストーリーの構成上、一部にどうしても脱獄や破壊などの犯罪、暴力的表現などはありますが、実際にプレイしてみたところ、これらの表現についてはレゴブロックの世界観としてかなりマイルドにアレンジされていますので、対象年齢以上であれば安心して遊べる内容かと思われます。

ゲームの難易度は?ゲームが苦手でも楽しめる?

全般的に、レゴ シティアンダーカバーは操作が進めやすいような親切設計がちりばめられていて、お子さまやゲームが不慣れなかたでも比較的なじみやすく遊べるようになっています。

例えば、ストーリーを進める時に行くべき場所があると、その場所までの道順が画面上に点線で示されたり、持っているアイテムを使う場所や方向などを矢印で教えてくれるので、ゲームがあまり得意ではないユーザーでも迷いにくくストーリーを進めやすくなっていました。

ただ、こういった新設設計はメインストーリーの進行サポートが中心になっていて、オープンワールドを採用した今作ではメインストーリー以外にも大量のサブミッション、コレクションなどのやりこみ要素があります。

ミッションの中ではアクション難易度が比較的高いものもあり、ゲームが得意なプレイヤーや大人の方でも複数回やり直しを強いられて苦戦することも多いのではないかと思います。

これらの要素はゲームを極めたい方に用意されたものでもあるので、ゲームが苦手な方はメインストーリーを中心に進めるだけでも手ごたえがあるうえ、十分なボリュームになると思います。

お子様に限らずゲーム好きの大人のプレーヤーでもゲーム内のやりこみ要素のコンプリートは至難の業なのではないでしょうか。

プレイ時間はどれくらい?やりこみ要素で長く遊べる?

プレイ時間について、ゲームの進め方やプレイヤーのスキルにもよるのですが、私が実際にやってみた結果としてはメインストーリーのクリアまでに25時間くらいでした。

ゲームがそこまで得意ではないので、多少の回り道ややり直しなどの時間を含めてこれぐらいの時間です。

メインストーリーを中心に寄り道を少な目で進めていくと、およそクリアまでに20時間から30時間ほどのプレイ時間になるのではないかと思います。

またこの段階で、全体のやりこみ要素の進行割合は20%から30%ほどでした。(コレクションアイテムなどが複数あるので、その収集率の平均からざっくり算出)

収集済みの要素と比較してもまだまだ3倍以上のやりこみ要素が残されているようなので、やりこみを含めるともっとプレイ時間は長くなるのではないかと思います。

クリア後の感想など

さて、メインストーリーをクリアした感想としては、非常に楽しくレゴ ブロック好きにも嬉しいゲームでした。

操作性はよく、キャラクターをスムーズに動かすことができ、ほぼ迷うこともありません。

レゴ ブロックをどんどん壊してストレス発散?!もできますし、壊したブロックを集めてブロックからアイテムなどをビルドするという動き(自動の組み立て)も用意されていて、レゴ ブロックの特徴をよく生かしたゲームになっています。

また、警察官であるプレイヤーのチェイスマケインが、さまざまな変装でのスキルを生かして街中にある仕掛けを解いたり、車やバイク、バス、飛行機、電車などの様々な乗り物に乗って運転するのも映画のような展開で楽しいです。

映画ファン、レゴファンもニヤリとする演出

レゴ シティの街はアメリカの都市など一部実在の場所などをモデルとした地形、街並みになっているところがあります。

ロサンゼルスの中華街やベニスビーチ風の海岸、サンフランシスコのゲートブリッジやアルカトラズ島、ヨセミテ国立公園風のエリア、自由の女神のようなランドマークなどなど、都市から郊外、山林や海などバラエティ豊かな景色を楽しむことができます。

また、レゴ シティの街中にある乗り物や建物の一部は実際にレゴ製品として発売されたセットがモデルとなっているものがあります。

レゴファン向けの情報になりますが、レゴ シティの製品だけでなく、レゴ®クリエイターエキスパートのモジュラービルディングシリーズの建物や、ミニフィグコレクションシリーズのキャラクターなども登場しますよ。

レゴ ブロック好きの方はこれらの建物や乗り物を見つけると同時に、乗り物などは実際に乗り回せることも楽しみのひとつです。

そして、ストーリーではレゴ ブロック要素以外にも、有名アクション映画へのオマージュだと思われるキャラクターや場面演出、音楽があります。

どこかで見たことある名探偵や某恐竜映画、超大作アクション映画、博物館を舞台としたハチャメチャ映画、ほかにもカルチャーネタや時事ネタっぽいものなど、小ネタが満載でした。

キャラクターの声を当てている声優さんの演技も海外のコメディ映画やアニメの吹き替えを聞いているようなイメージでテンポもよく、くだらない会話などもまた雰囲気を高めます。

中にはいかにも何かのパロディのようなのに元ネタがわからないものも多くあったので、レゴ ブロック好き、映画好き、ゲーム好きな方やポップカルチャーなどに詳しい方は何倍も楽しみが広がるのではないかと思います。

この辺りは子供だけでなく大人の方のツボを狙った演出でもあるので、幅広い年代でこのゲームを楽しむことができる要素のひとつになっています。

マルチプレイ機能について

新しく加わったマルチプレイ機能(ローカル/オフラインのみ)も試してみました。

1人がプレイ中にもう1つコントローラーを用意してプレイに加わると、画面が2分割され、プレイヤーキャラクターのチェイス・マケインが2人いる状態でゲームをプレイすることができます。

この状態ではそれぞれマップを自由に動き回って敵を倒したり、仕掛けを解いたりストーリーをどんどん進めることができるので、お子さまと親で一緒に遊んだり友達同士であそんだり、ゲームが苦手の人の手助けや、2人でワイワイとストーリーを勧めることができます、

ただ、2人用として画面が2分割されてしまうので、当然ながらちょっとだけ画面が見にくくなってしまうのが難点です。

そして、コントローラーが2つ必要になります。今回は、別売りのNintendo Switch Pro コントローラーでマルチプレイを試しました。

シナリオ、ストーリーについて

レゴ シティアンダーカバーはオープンワールドのシステムを採用したゲームではありますが、メインストーリーのシナリオ進行は完全に一本道になっています。

ストーリーの分岐やマルチエンディング、サブストーリーなど、プレイヤーの行動や攻略順に応じた変化などはないので、贅沢を言えばこのあたりの自由度やバラエティがあるとレゴ シティの世界をより楽しめるのではないかと思いました。

総合的に、メインストーリーは正義が悪者を倒すシンプルなストーリーでお子様でも安心して遊べる内容になっていながらも、大人もニヤリとさせる要素が満載で幅広く親しみやすいゲームになっています。

また、かわいいレゴのキャラクターや乗り物を軽快に操作できる上に、アクション性も適度な手ごたえのある難易度となっています。

ただ、アクションについてはどうしても似たパターンで繰り返し進めていかなければいけないシーンも多いため、多少単調に感じてしまいがちな点が難点ですが、これはゲーム全体のボリュームが大きい関係もあるのでやむを得ないところかと思います。

その他全体的な感想など

その他の全般的な感想ですが、ちょっと面倒だと思った面としては、主人公の変装の種類が多いので、切り替え操作が何回も必要なこと。

ゲームの特徴のひとつでもあり、この選択がパズル要素のひとつにもなっているので仕方ないのですが、わかっているのに操作が追い付かない、という時があってちょっと気になったことがありました。

また、カメラ操作にちょっと癖があり、思ったところに画面が動かせなかったり、勝手にカメラの角度が動いてしまったりなどで、アクション操作が思い通りにいかないこともありました。

今回はダウンロード版を購入しましたが、ゲーム開始時やシナリオ進行時のロード時間は比較的長めの印象でした。ただ、街中を探索している間にゲーム操作が中断されるようなロードはほとんどありません。

逆に、やりこみミッションのポイントがマップのいたるところにちりばめられており、どこに行っても途切れなく次々とミッションが続くのは驚きです。

個人的にはプレイヤーを飽きさせないための十分なバランスがとれていると感じました。

広いマップを歩き回って観光するだけでも楽しいですし、十分なやりこみ要素もありますので、レゴファンもゲームファンともにのめりこんで楽しめるようなゲームだと思いました。

レゴ ブロックの自由度を生かし、レゴ ブロックで表現されたレゴ シティの街を舞台として、気軽に遊ぶことができる明るく楽しいゲームです!

関連情報

私がプレイしたのは、下記の「Nintendo Switch ダウンロード版 レゴ シティ アンダーカバー」です。

レゴシティ アンダーカバーは今回のNintendo Switch版のほか、PlayStation 4、Xbox One、Wii U版などがラインナップされています。