レゴ®ブロックやミニフィグなどのデータ素材を使って3Dゲームのプログラミングやゲーム開発の学習ができる、Unity(ユニティ)向けの制作キット「LEGO® Microgame (beta)」が公開されました!
3Dゲーム開発環境「Unity」
Unity(ユニティ)は、ユニティ・テクノロジーズ(Unity Technologies)が提供するゲーム開発のプラットフォームで、PCやモバイル、家庭用ゲーム機向けの3D、2Dゲームなどの開発に広く利用されているツールです。
「インディーゲーム」などと呼ばれる個人や中小規模の開発会社などのゲーム開発で特に広く利用されているため、ゲームの画面でこの「Unity (Made With Unity)」のロゴをご覧になったことがある方も多いのではないかと思います。
Unityの開発環境は無償で利用できるライセンスがあることなどから、はじめてのゲーム開発やプログラミングの学習に使われることも多くあります。
また、ゲーム開発学習のために実際にガイドを見たりサンプル使って触ったりして覚えるプログラミング学習素材、学習教材なども充実しています。
その中で、Unityが公式に公開しているガイド付きの制作学習キットは「Microgames(マイクロゲーム)」と呼ばれており、今回このMicrogamesの最新作として、レゴ(LEGO)ブロックを題材とした「LEGO Microgame (beta)」が公開されました!
Unity「LEGO Microgame(beta)」公開
「LEGO® Microgame (beta)」は、LEGO® Gamesとの提携によって実現されたものとのことで、おなじみのレゴブロックやミニフィグのキャラクターたちをゲームのアセット(素材)として、ゲーム内に配置して利用できるようなツールになっています。
ツールで使えるレゴブロックは、実際のレゴブロックのように組み合わせることで、ゲームフィールド上の障害物やアイテムとして使ったり、ミニフィグのキャラクターをプレイヤーキャラクターとして使ったりすることで、ゲームの開発について学べるようになっています。
実際にLEGO Microgameのプロジェクトを開いてみると、すでに大部分が完成して遊べる状態のレゴゲームを使って、ゲームのルールをカスタマイズしたりマップにブロックを配置して飛び越えられない場所に足場を作ったりする作業をチュートリアル形式で進めることができました。
(チュートリアルは英語ですが、主にキーボードやメニューの操作手順の説明なので難しくありません)
ゲームはTT Gamesの「LEGO マーベル アベンジャーズ」や「LEGO スター・ウォーズ」のようなアクションゲーム風の作りになっており、操作感覚もこれらのゲームに近く親しみやすいものになっています。
また、このゲームに用意されたレゴブロックのアセット(素材)は、実際のレゴ ブロックのように組み立てられる(ブロック同士が衝突、接合する)ようになっており、Microgame専用のレゴモデリングツールを使ってマップの足場などをビルドすることができます。
さらには時間制限やアイテムの収集などのゲームのルールや、キャラクターの動きなどを設定、制御する特殊なブロック(Behaviour Bricks)などもあらかじめ複数用意されているため、これらのブロックやキャラクターを組み合わせていくだけでもおおよそのゲームシステムの作成や変更が行えるようになっています。
あらかじめ用意されたパーツを利用することにより、複雑なゲーム開発工程の中から、マップデザインやレベルデザインやゲームバランスの修正など、基本的な部分に絞り込んで学び始めることができるため、はじめてゲーム開発の環境に触れる方でも迷いにくく楽しみながら無料で学習できるものになっていました。
「LEGO Microgame」のダウンロード
「LEGO Microgame (beta)」はUnityの開発環境であるUnity Hubから無料でダウンロードして利用可能です。
Unityから「LEGO Microgame」を利用するには、Unity 2019.4 LTSのインストール後、Unity Hub(バージョン 2.4.0)の「新しいプロジェクトを作成」画面のテンプレートから「LEGO Microgame」がダウンロードできるようになっています。
はじめてUnityを利用する方はUnity公式サイトをご覧ください。UnityはWindows PCやMacなどで利用でき、学習目的の個人利用などであれば無料で始めることができます。
なお、MicrogameはあくまでUnityの公式サンプルのため、このLEGO Microgameデータを使って作ったレゴ ゲームを商用利用(販売など)することはできませんが、Unityの初心者向けMicrogameの公開サイト「My First Microgame」などに限ってアップロードができるとのことです。
また、このレゴ アセットを利用する際は、実際に存在しないレゴ ブロック(2x25のブロックなど)や本来組み合わせできないブロック同士を組み合わせたような表現、改変など、レゴのイメージを曲げたりブランドを毀損するような利用の禁止、他者のレゴモデルのデザインの盗用の禁止などの規約上の制限がありますので、詳しくはLEGO Microgameの導入時に表示されるライセンスおよび利用規約をご確認ください。
LEGO® Microgameのリリースについては、以下のUnity Blogへ。